人の手助けがうれしい
「相当なオバァっ子でしたね」とニコニコ話す砂川泰斗さんは個人事業立ち上げの支援を行う「カンブリア・プロジェクト」の代表を務めている。また自分自身のビジネスプランも着々と実現している。
今年は「慰霊の日」にあわせて全世界を対象としたiPhoneアプリをリリース。沖縄らしい図柄でゲームも楽しめ、「命どぅ宝」「人逢りば兄弟」といった沖縄の格言を発信した。「沖縄というブランドをつくっているのはオジィとオバァといった人柄そのもの。その人たちが大切にした言葉を届けたかった」
砂川さんは日本社会事業大学の4年生として来年卒業を控えている。勉強のテーマは主に「高齢者の福祉」。20歳で国立大学を中退後、紆余曲折を経て現在の大学に特待生として再入学を果たした。
国立大学を中退後は那覇で塾講師になったが「一人一人じっくり教えたい」と小さな塾を始める。しかしスタートからわずか2年で廃業。教え子を次々と県内有名高校に合格させたにもかかわらず塾生は減っていった。砂川さんは「経営を分かっていなかった。教える能力に過信するあまり広告宣伝や親へのフォローも一切行わなかったのが原因」と経営の難しさに直面した。
塾を閉鎖し東京へ上京、日雇いのバイトを転々としてネットカフェ暮らしで2年間を過ごした。当時、知り合いになった元経営者に「今の仕事はツブシがきかないぞ」としかられ目が覚めた。
砂川さんはすぐに定職を探し就職。塾講師から始まり、しだいに室長を任され親へのフォローや生徒への進路相談に励む毎日だった。上司の塾長と部下の講師の間に挟まれ悩んだ時期にふと福祉の大学が目に留まり、受験を決意。「自分は昔からオバァが大好きだった。介護や福祉を学んでみたい」と仕事をしながら受験勉強をし合格。奨学金も支給され学費の心配もなくなった。
しかし大学で勉強を進めれば進めるほど「福祉や介護にはお金とサービスをうまく回す仕組みが必要」と感じる。ここでまた経営の大切さを痛感した。「もう1度経営を勉強しよう」と決意し大学以外の時間をすべて経営の勉強に注ぎ込んだ。そして現在の自分のスタイルが見えてきた。
「頑張ろうとしている人の手助けができればうれしい。僕にとってはオバァたちから学んだ宮古の温かい人間関係が基本。どこにいても自分らしく宮古の人らしく生きて行きたい」と終始、言葉を選んで話していた砂川さん。温和な表情にもかかわらず穏やかな熱意が伝わった。
砂川泰斗(すなかわ・たいと)1979(昭和54年)年11月30日に旧平良市下里で生まれる。平一小、平良中、開邦高校、香川大学中退。現在、日本社会事業大学社会福祉学部の4年生。個人事業立ち上げの支援を行う「カンブリア・プロジェクト」代表。
http://www.cambria−project.com/
(東京・菊地優子)

砂川 泰斗さん |
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